Casa Futuro Lab. メキシコ

ガストロノミーラボ メキシコ長期インターンシップ 5月レポート

インターンシップ マンスリーレポート2017/05/01~2017/05/31

2017/06/06    

松岡 由香利 

千葉大学国際教養学部 

こんにちは、現在KBFOAM(CasaFuturoLab.)でインターンシップを行わせていただいている松岡です!

先月は私がKBFOAM(CasaFuturoLab.)においてどんなことをしているのかを3つの視点、

―①ヘルシーな料理への意識付け 

 ②食を通したコミュニケーションづくり 

 ③日本食の周知

を中心に書かせてもらいました。

 

今月は大きく3つ

・その後のキッチンの活動

トレーラーハウス装飾のためのものづくり

・休日のサプライズ

について書いていきたいと思っています。

 

まず、キッチンの活動についてですが、5月前半は先月と同じようにご飯と味噌汁の普及を目指して提供しつつ、パートナーのハイメにメキシコ料理を習っていました。

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中でも印象に残っていたのがこちら。ティファナの近くにはエンセナーダという漁港の街があるのですが、そこから仕入れた高級畜養マグロを使いセビーチェを作りました。なぜこれを取り上げたのかというとここにも驚きがあったからです。よく見てもらえれば分かる通り、なんとここにはマンゴーが使用されています。これまでティファナで食べてきたセビーチェには一度も使用されていなかったのでこのような組み合わせもあるのかとびっくり。味にも高級感がありました。後々調べてみると、マンゴーを使用したこの様な料理はあるみたいなのですが、やっぱり街中のレストランで普及するほどはまだつくられていない様子でした。なんとなく最先端の味、少し進化を遂げた、新しいメキシコ料理を食べることが出来た気分になり嬉しかった出来事です。

そして、5月後半についてです。5月の後半は、いつも食堂で働いている従業員の一人が休暇中ということで、シェフのDanielが営む社員食堂を半分お手伝いに行っていました。こちらがDaniel。後姿ですが、いつも安定のクオリティで100人分の料理をつくるすごい腕の持ち主です。

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こちらではTHE  メキシコ料理というようなAlbóndigas, Frijoles, Chilaquilesなどなどを一緒に作らせてもらいました。そして従業員にその料理を提供。提供時には従業員一人ひとりの顔を見ながら何をどれくらいの量とっていくのか観察もできました。

 

ただ、私のプロジェクトに変化がなかったのか、というとそうではありません!

まず、私が活動している赤いコンテナのキッチンの方針が固まりました。これからのここでの日々は「カレー」、「うどん」そして「にくじゃが」の三品に絞りどのようにメキシコ人の口に合う食事が提供できるのかを考えることになりました。

そして、Danielの食堂を手伝いに行く傍らで白ご飯と味噌汁だけは毎日作っていたところ、少しですが浸透の影が見える場面がありました。「カレー」を提供した日のこと、一つのバットに白ご飯を9合、そしてもう一つのバットに辛口のカレーを入れて提供の時間を待っていました。すると、カレーがなかなか減らない横で、なんと白ご飯がどんどんなくなっていく!なんとその日は9合丸々が売り切れになりました。なんとも複雑な心境ですね。笑 白ご飯が食べたいと思ってくれる人が一定数いる喜びとカレーが減らない悲しみ。私の推測ですが、カレーの見た目と肉を使用していることからヘルシー料理ではなかったため手に取る人が少なかったのかも。加えて、ご飯にカレーをかけて食べるという食べ方の認知度の問題もあったように思います。この点は6月に改善できるように頑張っていきたいと思います。

次に、コンテナ装飾のためのものづくりについてです。何とか赤いコンテナをただのコンテナではなくレストランのような人が過ごしやすい空間にしたい、ということで日々少しずつ、KBFOAMで働く堀内さん、もう一人のデザインエンジニアリングラボインターンシップ生の稲寺さんと共に手を加えていっています。こちらは新しいコンロを置くために考えを巡らせる二人の写真です。主に二人はコンロや水道というキッチン設備と机やいすといった内装について考えてくれています。

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一方私には大きな作業はできないため、ちょっとした雰囲気づくりのためものづくりを行っています。例えばこちら。以前はキッチンがオープンになっており食事をする人から丸見えだったので目隠しのためにのれんを作りました。写真で見るとそうでもないですが、思っている以上にコンテナは大きく、これをつくるだけでも作り出してから2週間ほどかかってしまいました。疲れた半面、自分の手で作ると愛着も沸き、かけたときの達成感もいっぱいでした。のれんを設置するにあたって、実は、従業員のマウリシオが木の棒をかけるための部品づくりを手伝ってくれました。さすが工場というだけあり、「こんなのが作りたい。」というと返事は「できるよ。」の一言。とてもスピーディで家庭と会社の違いを痛感しました。

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このマウリシオですが、他にもものづくりを手伝ってくれています。赤いトレーラーハウスの名前は「LA COCINA DE YUKARI」と決まったのですが、「もっと活動を知ってもらうために看板が作りたい。」と言ったところ、このような名前はどうかと提案してくれたのも彼でした。実際の製作作業も大枠は彼が作製してくれ、私はペンキを塗る作業をしました。配色に迷い、ある従業員に相談したところ「黄色と黒がいいね。」という返事がありました。その通りに作ってみると写真のような感じになりました。日本にはないですよね。きっとメキシコ人と日本人は少し色に対する感覚が違うのだと思います。

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6月にも何か人が使いやすくなるちょっとした工夫ができればいいなと思っています。

最後に、ある休日に起きたサプライズについて書きたいと思います。今月は私の誕生日だったのですが、写真の二人に祝ってもらうという珍事件。というのも、いつもは愛のある罵りを受けてばっかりなんです。笑 まさか写真のように豪華なチキンを用意してくれて、以前に私が欲しいと言ったことを覚えていて、男二人じゃ買いにくいだろうアイシャドウの100色パレットをプレゼントしてくれるとは思ってもみなかったです。おまけにデザートにTijuana在住のフランス人お手製の美味しいティラミスまで食べることが出来るとは感激。二か月も一緒にいるとたまにはむっとすることもありますが、愛されていることを改めて実感しました。二人ともありがとうございました。残りの月日も、「みんな」で頑張っていきたく思います。

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